なぜ、あの優秀なコンサルは
年収2,000万の大手キャリアを捨てて
『無名のスタートアップ』を選んだのか?

「うちには、大手のような高い給与は払えない…」
「またしても、最後の最後で有名企業に候補者を取られてしまった…」
採用活動で、こんな悔しい経験はありませんか?優秀な人材ほど、最後は条件で大手企業に惹かれてしまう。そう諦めかけているかもしれません。
もし、その「条件」という土俵から、完全に降りる戦い方があるとしたら?
給与や知名度で勝負せずに、優秀な人材が「ぜひ、あなたの会社で働きたい」と心から思ってくれる採用の本質を捉えて下さい。その鍵は、候補者の心の奥底に眠る“本音”「インサイト」にあります。
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プロローグ:誰もが羨むキャリアを捨てた、一人のコンサルタント
優秀な人材ほど「今の安定」よりも「将来の可能性」に飢えています。
先日お会いした、大手コンサルティングファームで働くAさんは、誰もが羨むキャリア、高い報酬。しかし彼の表情は、どこか晴れない。話を聞くと、彼の心の中には無視できない「3つの違和感」が渦巻いていました。
違和感① 手触り感の欠如 – 「自分大手企業の歯車の一つではないか?」
大きなプロジェクトの上流工程には関われる。しかし、自分の仕事がどう顧客に届き、どんな笑顔を生んだのかが見えづらい。彼は「もっと事業の“手触り感”が欲しい」と呟きました。違和感② 利益追求への疑問 – 「この仕事は、本当に世の中を良くしているのか?」
会社の利益が最優先されるのは当然のこと。でも、ふと立ち止まった時、「これは本当に顧客のためか?自分の信じる正義と合っているか?」という問いが、彼の心を蝕んでいたのです。違和感③ ルーティン化への焦燥 – 「安定と引き換えに、市場価値が錆びついていく」
確立された手法、安定した環境。それは心地良い一方で、「このままで、5年後も自分は市場で戦える人間だろうか?」という強烈な焦りを生んでいました。
もしかして、あなたの会社が口説ききれなかったあの人も、同じような“渇き”を抱えていたのではないでしょうか。

彼を射抜いたのは「条件交渉」ではなく「インサイトの共有」だった
採用とは、候補者の「条件」を聞く作業ではありません。その裏にある「人生」を理解する営みなのです。
多くの企業が犯しがちな間違い。それは、候補者が口にする「年収2,000万円欲しい」という言葉を、そのまま受け取ってしまうことです。そして「うちでは払えない」と、戦う前に白旗をあげてしまう。
私たちは、Aさんにこう問いかけました。「なぜ、2,000万円という金額が必要なのですか?」
彼の答えの奥にあったのは、家族への想い、将来への漠然とした不安、そして「自分の価値を証明したい」という切実な願いでした。これが、私たちが捉えるべき「インサイト」の入り口です。
候補者の言葉の裏にある、本人すら言語化できていない価値観や欲求(インサイト)や背景を深く洞察し、自社と結びつける採用戦略のことを当社では「インサイト採用」と定義しています。
私たちはAさんに伝えました。「今の2,000万円は約束できない。しかし、あなたの力があれば、この事業は3年で今の5倍に成長する。その時、あなたは事業責任者として、今の何倍もの報酬と、お金では買えない“事業を創った”という市場価値を手にしている。その未来を、一緒に創りませんか?」
彼の目の色が変わった瞬間でした。彼が本当に欲しかったのは「今の2,000万円」ではなく、「未来の可能性を確信できる物語」だったのです。
実践「インサイト採用」- 候補者の"最高の自己投資"を設計する技術
あなたの会社で働くこと自体が、候補者にとって「最高の自己投資」だと確信させることができれば、採用の主導権はあなたが握れます。
では、具体的にどうすればいいのか。私たちがクライアント企業と実践している「インサイト採用」の具体的な技術を、いくつかご紹介します。
「歯車」ではなく「会社のコア」へ – 未来のポストを提示する
「あなたが入社してくれたら、3年後には事業責任者のポストを用意したい。そのために、こんな経験を積んでほしい」。このように、具体的な未来の役割を提示することで、候補者は「他人事」から「自分事」へと意識が変わります。「フリーランスのような正社員」という、新しい働き方の魅力
スタートアップには、大手にはない「自由」と「裁量」があります。「成果さえ出せば、プロセスは任せる」。この働き方は、自律的にキャリアを築きたい優秀な人材にとって、金銭的報酬以上の魅力に映るのです。ストックオプションを「夢」ではなく「思想」で語る
「儲かるかもしれない」という話は響きません。「私たちはこの事業で、本気で世界を変えようと思っている。この株は、その未来を共に信じ、リスクを取ってくれる仲間への“誓いの証”だ」。事業にかける想い、つまり思想を語ってください。面接を「選考の場」から「口説きの場」へ
面接官が一方的に質問する時間は、もはや無駄です。候補者のインサイトを掘り下げ、自社のビジョンと接続し、彼らがここで働く未来をありありと想像させる。面接とは、いわば最高のプレゼンテーションの場なのです。

【確信】経営者の"本気"こそが、採用の最終決定打となる
結局のところ、最後の決め手は「この人(経営者)と一緒に働きたいか」です。
どんなに素晴らしい戦略や口説き文句を並べても、経営者の熱量が伝わらなければ、候補者の心は動きません。採用は、人事任せにしてはいけない、経営の最重要マターです。
多忙な経営者が、なぜ会食や面談に時間を割くべきなのか
答えはシンプルです。経営者の時間は、会社の最も貴重な資源だから。その貴重な時間を「あなたのために使っている」という事実そのものが、「あなたはそれほどまでに必要な人間だ」という最強のメッセージになります。リファラル採用が最強のルートである理由
信頼する仲間からの「あの会社、本当にいいよ」という一言に勝る口説き文句はありません。社員が自社のことを本気で好きで、友人を誘いたくなる。そんな組織を創ること自体が、最高の採用戦略なのです。
「うちを踏み台にして、いつでも卒業してくれて構わない。でも、いる間は成長してほしい。」
覚悟を経営者が示すことができた時、候補者との間には、単なる雇用関係を超えた、固い信頼の絆が生まれるのです。
まとめ
優秀な人材の採用は、大手との「条件競争」ではありません。それは、候補者の心の奥深くにあるインサイトを誰よりも理解し、自社の未来と結びつける「インサイト採用」という、全く新しいゲームです。
給与や知名度で劣っていても、あなたの会社には、あなたの会社にしか語れない熱い物語があるはず。さあ、今日からその物語を紡いでいきましょう。
【明日からできるアクションリスト】
次の面接で「なぜ、転職したいのですか?」ではなく「その転職で、5年後どうなっていたいですか?」と聞いてみる。
経営者自身が、自社の「創業ストーリー」と「未来のビジョン」を3分で熱く語れるように準備する。
今いる社員に「うちの会社の、一番好きなところはどこ?」とヒアリングし、採用ピッチ資料にその“生の声”を反映させる。
どうしても採用したい候補者が現れたら、全ての理屈を捨てて、経営者自ら食事に誘ってみる。
採用活動は、会社の未来そのものを創る、尊い仕事です。あなたの会社の仲間集めが成功し、一人ひとりが晴れやかな表情で働ける組織が生まれることを、心から願っています。
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