作戦会議のホンネ
「頑張っても給料が上がらない」の正体——中小企業が”評価制度”を後回しにするリスク
「うちの会社、頑張っても給料変わらないんですよね」——そう言われたこと、ありませんか?
この一言、実は退職届の予告編かもしれない。
私たちは採用支援の現場で、数多くの中小企業・スタートアップの「人の問題」に向き合ってきた。
その中で繰り返し目にするのが、人事評価制度が”後回し”にされている会社ほど、採用にも定着にも苦しんでいるという事実だ。
この記事では、評価制度を放置することで何が起きるのか、そしてどうすれば自社に合った仕組みを作れるのかを、現場のリアルな声とデータをもとにお伝えする。
なぜ人事の仕組みは「後回し」にされるのか
「評価制度? うちはまだそのフェーズじゃない」
「まずは売上。制度は人が増えてからでいい」
スタートアップや成長期の企業で、こんな言葉を何度も聞いてきた。気持ちは痛いほどわかる。目の前の案件を回すだけで精一杯なのに、制度設計に時間を割く余裕なんてない——そう思うのは自然なことだ。
ただ、ここで一つ問いたい。
その「後回し」は、いつ終わるのか?
社員が10人になったら? 30人? 50人? 多くの場合、「まだ早い」と言い続けているうちに、優秀な人から静かに抜けていく。
採用難×転職が当たり前の時代に、制度なしは”愚策”である
テレビをつければ転職サービスのCMが流れ、SNSを開けば「キャリアチェンジしました」の投稿が並ぶ。
転職はもはや特別なことではなく、「選択肢の一つ」として完全に定着した。
この環境で、社員のエンゲージメントを維持するのは年々難しくなっている。
これは率直に言って、愚策だと思っている。
「年齢で給料が決まる」会社で、何が起きているか
どの中小企業でも起きうる、構造的な問題。
自分の市場価値を理解していて、「ここにいても正当に評価されない」と感じた瞬間、転職サイトに登録する。
昇給データを分析して見えた”制度なき昇給”の実態
ある支援先で、過去数年分の昇給データを分析して驚いたことがある。
- 平均昇給額が月1万円以上。最大で3万円上がっている社員もいた
- 大手企業でも通常の昇給はそこまで上がらない。中小企業としては異常に高い水準
- 役割の変化とは無関係に昇給が行われていた
- 参照している統計データの基準がバラバラ
つまり、「なんとなく頑張ってるから上げておこう」という昇給が、根拠なく続いていた。本来は従業員が喜ぶべき昇給も根拠がないため、当たり前のように感じられていた。
放置すればするほど、改革の難易度は上がっていく。
評価制度は"コスト"ではなく"採用の武器"になる
「制度を作る工数が……」と尻込みする経営者は多い。でも、視点を変えてほしい。
評価制度があると、採用面接で言えることがまるで変わる。
「うちはこういう基準で評価しています」
「半年に一度、上司と目標を振り返る機会があります」
「頑張りがちゃんと給与に反映される仕組みがあります」
これが言える会社と言えない会社、候補者がどちらを選ぶかは明白だ。
そしてもう一つ、もっと本質的なことがある。
人事評価制度とは、企業のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を”仕組み”として体現するものだ。
「挑戦を推奨する」と掲げながら、評価基準が年齢と勤続年数だったら矛盾している。
「チームワークを大切に」と言いながら、個人の売上しか見ていなかったら嘘になる。
MVVを社員の日常に落とし込む装置——それが評価制度の本質だと、私たちは考えている。
だからこそ、「後からでいい」ではなく、最初に作るべきものなのだ。
まとめ:明日からできる5つのアクション
- 自社の昇給データを過去3年分並べてみる。根拠のない昇給がないか、まず現状を把握する。
- 社員3人に「給与の決まり方に納得しているか」を聞いてみる。匿名アンケートでもいい。現場の声が最大のヒントになる。
- 評価項目を「成果」と「行動」に分けて考えてみる。最初から完璧を目指さなくていい。まず2軸で整理するだけで景色が変わる。
- 同規模・同業種の賃金データと自社を比較する。厚労省の賃金構造基本統計調査は無料で使える。
- 自社のMVVと現在の評価基準を並べて、矛盾がないか確認する。言っていることと測っていることがズレていたら、そこが改革の起点になる。
評価制度は、完璧でなくてもいい。
「社員の頑張りを見ている」という会社の意思表示だけで、組織の空気は変わり始める。
まずは一つ、今日できることから始めてみてほしい。
「評価制度、どこから手をつければいいかわからない」——そんな方は、ぜひ株式会社HaReエージェンシーにご相談ください。
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