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「自由な会社」ではなく、「責任を自由に選べる会社」へ

2026年10月20日(火)
HaReの実験
  • #仕組み化
  • #組織づくり

ここ数ヶ月、ずっと考えていることがあります。業務委託メンバーとの仕事の仕組みを、どう作り直すか、という話です。

きっかけは実務的な必要からでした。弊社は正社員だけでなく、多くの業務委託のメンバーと一緒に働いています。ありがたいことに仲間が増えてきて、契約形態や稼働の整理は、いずれやらなければいけない宿題になっていました。つまり最初は、ただの制度設計の話だったんです。

ところが、考えれば考えるほど、この話は業務委託という枠にも、契約という枠にも収まらなくなっていきました。私たちがやろうとしているのは業務委託の設計ではなくて、正社員も含めた、会社と個人の関係そのもの——雇用という概念を作り直すことなんじゃないか。そう思うようになりました。

雇用をアップデートするというのは、契約形態を変えることではなくて、会社と人との関係性を設計し直すこと。いま私たちはこの取り組みを「はたらくを、もう一度デザインする(HaRe Relationship Design)」と呼んで、会社のあり方そのものを考え直しています。

その過程で出てきたのが、「責任を自由に選べる会社」という言葉です。

時間も場所も契約形態も基本自由。そのかわり、全員に共通で求めたい約束が4つだけあります。ミッションにコミットすること(顧客の仕事だけをやる人ではなく、会社を一緒に育てる人になること)、学び続けること、仲間に貢献すること、そして顧客の成果——納期・品質・レスポンスの速さといった「ここだけは譲らない」一線を守ることです。

自由を先に配るのではなく、どの深さで関わるかを自分で選んでもらう。いわば「自由の設計」ではなく、「責任のデザイン」です。この考え方自体は、自分の中で固まりつつあります。ただ、それをどう制度に落とし込むかは、後で書くとおりまだ途中です。

「自由な会社」と、何が違うのか

働き方の議論は、たいてい契約形態で語られます。正社員か業務委託か、フルタイムか副業か、出社かリモートか。私も最初はその土俵で考えていました。正社員と業務委託を行き来できる仕組みを作ろう、と。

ただ、考えを進めるうちに引っかかったことがあります。自由を配るだけの会社は、優しいようでいて、実は人を孤独にするんじゃないか、ということです。

フリーランスの働き方は自由ですが、そのかわり孤独がついてきます。案件が終われば関係も終わり、困ったときに仲間と呼べる人がいない。これは想像ではなく、私自身が独立した直後に味わった感覚です。仕事は自由になったのに「おつかれさま」を言い合う相手がいない心細さは、フリーランスという働き方のあまり語られない裏側だと思っています。

だから、自由は配るけれど、孤独は配らない。うちと組んだ時点で仲間ができてしまう状態を、制度の側で作れないか。そのかわりに、責任は自分で選んでもらう。

そのときの人と会社のつながり方は、雇用でも、外注でもない。「一緒に会社を創るパートナー」という第三の関係です。契約形態ではなく、ミッションでつながる。正社員も、業務委託も、副業も、契約形態は違っても仲間。私たちはいま、この考え方を「Partner」という言葉で呼ぼうとしています。

「自由な会社」と「責任を自由に選べる会社」は、似ているようでまったく違います。前者は会社が個人に何かを与える話で、後者は個人が自分の人生を選ぶ話です。

なぜ働き方の設計に、ここまでこだわるのか

私たちは「誰もが晴れやかな表情で働ける社会を築く」というビジョンを掲げています。「はたらく」の常識を変える、と言い換えてもいい。

正直、自分でも大きすぎる言葉だと思います。そして大きな言葉は、放っておくとただのスローガンになります。

だから順番に落とすことにしました。社会の「はたらく」を変えると言うなら、まず自分の会社の「はたらく」から変える。会社を変えるなら、まず一人ひとりとの契約と関係性から変える。「責任を自由に選べる会社」は、ビジョンから逆算して降りてきた最初の一段だと考えています。

選択した人生を、強く生きよう

私の好きな言葉に「選択した人生を強く生きよう」があります。「責任を自由に選べる」という言葉がここまで自分に刺さったのは、たぶんこの言葉のせいです。

自由そのものには、実はあまり価値がないと思っています。選んだ自由を、責任ごと引き受けて生きるから、人は強くなる。会社がその実践の場になったら、と考えています。

変な受け取られ方をするかもしれない怖さも、名前だけが先に歩いていく怖さもあります。だからこうして、完成する前の、考えている途中を書きました。

あなたの会社では、責任を選べますか。私はまだ、この問いの途中にいます。


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執筆者プロフィール

飯澤 祥平

Hareエージェンシー

代表取締役 CEO 飯澤 祥平

・お笑い芸人としてキャリアをスタートし
「人を笑顔にする」舞台経験を経て人材業界へ
・複数社で人事責任者を歴任後、独立系コンサル「HaReエージェンシー」創業
・ハイブリッド型採用支援「H.A.R.E」×DXで採用~定着を一気通貫支援

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